MuleSoft MCD-Level-1合格体験記

こんにちは。グローバルウェイのビジネスアプリケーション事業本部です。
MuleSoftの認定資格であるMuleSoft Developer Certification Exam – Level 1 (Mule 4)を取得したので、この記事では試験の概要とその対策方法や試験の感想について共有したいと思います。

MCD -Level 1 (Mule 4)試験について

試験概要

MCD -Level 1 (Mule 4) はMuleSoft Certified Developer – Level 1の略で、MuleSoft開発者向けの基礎レベルの資格です。この資格は、開発者が基礎的なAPIやインテグレーションをデザイン、テスト、デバッグ、デプロイ、管理するため、または、AnypointPlatformとAnypointStudioの連携をするための知識と技術を持っていることを認定する資格です。

  • 形式: 多肢選択問題、持ち込み禁止、試験監督あり、オンラインにて受験
  • 問題数::60 問
  • 時間:120 分 (2 時間)
  • 合格点: 正答率 70%
  • 言語: 日本語 (英語での受験も可能)
  • 費用:1 FTC ※FTC=Flexible Training Creditの略で、1FTC=$250.00 USドル

※試験は最大 5 回まで受験可能。(前回の試験開始から 24 時間空けて)
※これまで資格の有効期限は2年で、延長のためにメンテナンス試験が受験可能でしたが、MuleSoftの認定プログラムがSalesforceの認定プログラムに移行されることを機に、メンテナンス試験は提供されなくなるそうです。メンテナンスに関する詳細は2025年に共有されるようです。(詳細はこちら

受験前のスキルレベル

<実務>
・MuleSoftに関連する実務経験はなし
<資格>
MuleSoft Certified Integration Associate 取得済み

試験に向けた準備

学習時間: 60時間ほど

教材: ①Anypoint Platform Development: Fundamentals (開発: 基礎)
    ②UdemyのMCD1模擬問題(英語)
    ③会社独自のMCD1対策問題集

主には、MuleSoftが公式で出している「Anypoint Platform Development: Fundamentals (開発: 基礎)コース」で内容を勉強し、②や③の問題を解いて覚えていくという流れで学習を行いました。

★「Anypoint Platform Development: Fundamentals (開発: 基礎)」コースとは

  • MCD1の試験範囲を網羅し、試験は主にコース内容を元に出題される
  • 「Self-paced 」コースは無償で受講可能
  • 各章は学習動画+ハンズオン+確認テストで構成される(全13章)
  • 60問の模擬試験あり(試験でも類似問題出題)
  • コース完了により2回までのMCD1受験権利を得る

1|コースへ登録する

①トレーニングサイトへのアカウント登録
https://training.mulesoft.com/site/signup.do よりトレーニングプラットフォームサインアップ画面を開く。


②サインアップ(サービス利用するための)情報を入力し、「Sign Up」ボタンをクリック。

https://training.mulesoft.com/course/development-fundamentals-mule4-japanese にアクセスし、Self-paced courceの「Register」ボタンをクリック。その後表示されるモーダルウィンドウに2回「OK」する。

④コースのページに自動で遷移する。

Dashboardの「Enrollments」セクションにある「Self-paced」タブ内にもコース情報が表示されるので
そこからコースページに移動することもできる。

2|コースで学習する

章によって学習内容の量に差はありますが、基本的に各章は以下の構成になっています。

1.イントロ+Check-inアンケート
2.動画+ハンズオン学習
3.まとめ+確認テスト+Check-outアンケート

①学習内容の概要理解

まずは概要を理解したかったので、イントロと学習動画のみを順番に見ていきます。
基本的に2倍速で再生しました。(詳細まで拾うには速すぎるかなというくらい)
再生速度は下部にあるツールバーの歯車ボタンをクリックすると変えられます。

※後述しますが、学習完了のステータスにするためには一定時間画面を表示させる必要があるので、倍速視聴すると表示時間が足りず、「完了」カウントにならないので注意が必要です。

②とりあえず模擬試験を観察

コースの最後にある模擬試験を利用して、問題文や選択肢の観察を行い、キーワードや要点、その問われ方などを簡単に整理します。

例えば、MCD1の問題にはコードや図が用いられることが多いので、「このコンポーネントはよく出てくる」とか、「この用語は重要そう」のように、コース動画の学習時に漫然と聞き流すのではなく、”当たり”をつけて頭に入れていくためのヒント探しをします。

また、選択肢同士を比較・観察することで、どの辺りの内容をどんな風に問われるのかという問題の性格を知ることもできます。
例えば、以下の選択肢を比較すると「$」か「#」と「:」か「.」の組み合わせが解答になる、特定の記述の仕方を知る必要があるとわかります。

③学習動画の再視聴+確認テスト

模擬試験の観察により把握した要点を頭に入れ、もう一度学習動画を視聴し、内容を落とし込んでいきます。(今回は1.5倍速が基本)そして章ごとに確認テストが付随しているので、全問正解及び、何が問われているかを理解できるまで実施します。(ついでにアンケートも回答しておく)

3|問題をたくさん解く

会社独自の対策問題集・Udemyの問題集を解いていきます。
2|で利用したコースに付随する模擬試験を利用してもいいのですが、模擬試験は結果がScore表示のみで正答や解説の表示がなく、学習には不向きだったので一度放置します。

・会社独自の対策問題集(全150問)

 パワポのスライドで「問題」と「解答・ポイント解説」が交互に示される問題集でした。
 要点が簡潔にまとめられており、暗記形式で試験に臨む場合はおすすめです。

・Udemyの問題集(約30問×6 =全177問) ※割引時に1200円で購入

 英語の問題集ですが、解説が充実しており内容を理解するにはおすすめです。
 約30問1セットで、回答完了後に解答・解説(+問題文)が一覧表示されます。
 「エラーハンドリング」などの知識領域や、「不正解」などの回答結果でフィルタリングも可能です。

 
私は実務でのMuleSoft利用経験もなく、ゼロに近い知識量でMCD1の受験に挑んだため、会社の問題集ではなかなか理解が進みませんでした。そこでメインはUdemyの問題集を利用しました。英語の問題集なので翻訳する必要はありますが、解説内でもコードや図を用いて説明が行われ、説明が丁寧なので、内容を理解しながら進めるには非常に使いやすい問題集でした。説明の中に公式ドキュメントのURLも挿入されていることが多いので、該当部分に飛ぶのも簡単でした。

また、会社独自の問題集は会社PCでしか開けないのですが、Udemyの問題集は個人アカウントで登録しているので、私用スマホのUdemyアプリでも閲覧することができ、15分くらいのちょっとした空き時間にぼーっと眺めるように暇つぶし感覚で利用できたのも便利でした。

https://play.google.com/store/apps/details?id=com.udemy.android&hl=ja&gl=US

Udemyの問題集で理解が深まると、会社独自の問題集も類似問題が多いのでささっと実施して、知識を補強します。最終的にUdemyの問題集、会社独自の問題集ともに3,4周ずつ行いました。そして、締めに「Anypoint Platform Development: Fundamentals (開発: 基礎)コース」の模擬問題を実施し、ほぼ100%取れることを確認して準備完了です。

4|コースを完了させて受験資格を得る

「Anypoint Platform Development: Fundamentals (開発: 基礎)コース」を受講完了すると、MCD1試験を2回まで受験できる資格が自動付与されます。

注意点
全ての動画視聴、テストやアンケートを実施しても「完了」にならない場合があります。
「完了」の判定が少しややこしく、以下2点を満たしていなければなりません。
指定された時間、コース内のテキストや動画をアクティブ状態で画面表示すること
 (倍速視聴していると画面表示時間が足りず「完了」判定になりません。)

各章末の確認テストと模擬試験、アンケートをクリアすること

ちなみに画面下部に「Transcript」タブがあるので、そこから現状のテストPassの状況、レッスンの状況などを確認できます。

レッスンの状況を見てみると、「Progress」で全ページを閲覧しているか、「Duration」で必要画面表示時間に対して実際にどれだけ画面表示しているかなどを確認できます。
「完了」ステータスにならない場合は、これらを確認してみると良いでしょう。

試験当日の流れ

①MuleSoft Trainingのダッシュボードからセッションを開始

②試験官とチャットするために必要なソフトのダウンロードと実行

③身分証明書(パスポート、運転免許書など)を提示

④試験官と接続し、口頭(英語)で確認質問/回答

 ・試験内容の確認
 ・イヤホンをしていないか耳を見せる
 ・キーボードを見せる(スマホのインカメ利用)
 ・PCのカメラで部屋全体、机の下などを見せる

⑤試験開始

※試験官とのやりとりは英語ですが、上記の流れを把握しておけば対応できます。
・・・・

見覚えがあるような問題が多く出題され、30分もかからず回答+見直しが終わったので「Finish」ボタンを押して試験終了。
⇒ 無事にPassできました

受験後の感想

今回、私は実務での利用を目的とした受験対策を行ったため、細かい解説の理解やハンズオンの実施まで行いましたが、試験問題はUdemyの模擬問題などと類似の問題も多かったので、資格取得のみを目指すのであれば「Anypoint Platform Development: Fundamentals (開発: 基礎)コース」のハンズオン実施などは省略し、問題集の暗記を徹底すれば合格できそうだと感じました。


また、今回Udemyの問題集を私用のスマホで利用できたことで、細切れにあまり負荷を感じず学習が進められたのは良かったポイントだと思います。もちろん英語への苦手意識が強い方へはあまりおすすめはできないですが、自身が取り組みやすい教材やツールを探索することも、改めて大切だと感じました。

この記事がMCD1試験受験を考えている方の、ご参考になれば幸いです。


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