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こんにちは。グローバルウェイのビジネスアプリケーション事業本部のYです。ビジネスアプリケーション事業本部は2年連続、2023年11月9日(木) – 10日(金)、沖縄アリーナにて開催された「ResorTech Okinawa」にプラチナスポンサーとして出展しました。
今回は私がご案内を担当した「特別展示:養蜂のIoT化」を中心に、当日の様子をお届けします。
ResorTech(リゾテック)とは、「Resort(リゾート)」と「Technology(テクノロジー)」を掛け合わせた言葉です。リゾート地である沖縄の観光産業をテクノロジーで支えて、その生産性と価値を向上させるイベントの主旨が名称の由来となります。
昨年に続き出展したグローバルウェイは、主となる「3つのIT×教育領域」での社会貢献サービスとは別に、特別展示として近頃取り組んでいる社会課題解決の内容を展示しました。
イベント当日は平日、暑い天気にも関わらず、多くのお客様がブースにお越しくださり展示内容をご覧くださいました。社会問題について共通の意識を持つお客様といろいろなお話ができて、またグローバルウェイのことを知りたい学生さんもたくさん訪れるなど、グローバルウェイのことを沖縄でもっと知っていただける機会にもなりました。
グローバルウェイの展示内容のキーワードは「沖縄での社会問題解決」です。
今回はIT人材の育成、離島教育問題、そして養蜂業界への支援という視点で出展いたしました。
その中で私は、韓国デソン社(Daesung, 대성)の海外営業担当部のKさんとともに、「養蜂のIoT化」を主題とした展示内容の案内と通訳を担当いたしました。デソン社は養蜂関連IoT技術と製品をつくる韓国の企業で、グローバルウェイとは長野の養蜂場見学、AGRI EXPOへ参加など、以前から交流がありました。
デソン社の企業ミッションは、養蜂プロセスを自動化させ専門養蜂家から趣味の養蜂家まで誰でも手軽に養蜂作業ができる環境をつくることです。
韓国ではすでに56軒の養蜂家に、200機以上の自社製品を設置して稼働させています。海外進出も並行していて、日本の沖縄での事業展開も視野に入れてグローバルウェイと連携しています。
では、なぜ海外進出先に沖縄を選んだのでしょうか。
初耳の方もいるかもしれませんが、沖縄は日本一養蜂が盛んな地域です。
1年中暖かい気候のおかげでミツバチの数が全国で一番多く、ミツバチ自体を全国の養蜂場に出荷しています。
沖縄は日本の養蜂の要だと言えるでしょう。
きれいな形の植物や果物の栽培にも、受粉を促してくれるミツバチの役割は非常に重要です。しかし異常気候によるミツバチの個体数の減少、養蜂人口の高齢化などの問題が絡まり、養蜂産業は危機に直面しています。
グローバルウェイはこのような社会問題に注目し、沖縄拠点をベースにデソン社とともに沖縄の養蜂業界を支援したいと思いました。
ブースで展示した製品はデソン社の「スズメバチ捕獲器」です(上の写真に写った黄色い箱です)。
安全な養蜂のためには、ミツバチの天敵であるスズメバチから守る必要があります。
スズメバチは元々は動物の死体を食べる昆虫でしたが、農村の都市化によって餌が足りなくなりミツバチを食べる肉食昆虫になったそうです。30℃以上の気温でスズメバチは活発に動き、4~5匹のスズメバチがミツバチの巣1つを破壊するのに、わずか30分もかからないと言われています。
デソン社の「スズメバチ捕獲器」は、ミツバチの巣の前に設置して使います。上下に飛行するスズメバチの習性を利用して、巣に侵入したスズメバチを捕獲器の中に閉じ込められます。比較的サイズが小さいミツバチは、スズメバチは通られない捕獲器の穴の通って安全に巣に帰れるという仕組みです。
この製品の大きな特徴は、簡単に組み立てができて、スズメバチを誘引する薬品が必要ないという点です。さらに、ディープラーニング技術を用いてミツバチとスズメバチを見分ける技術もあり、スズメバチ警報機や、電気ショックでスズメバチを殺虫する技術の製品化を研究中です。
結果は大人気。2日間で50~60名くらいのお客様にお越しいただき、グローバルウェイとデソンのことをたくさん知っていただけました。
まず「養蜂のIoT化」というアイデアが新鮮で、製品の用途や仕組みが養蜂に疎い人にも分かりやすい点が人気の秘訣だったと思います。ご来場者様の中には、大手総合電機メーカーや大手通信会社の新規事業担当の方もいらっしゃり、「養蜂のIoT化は考えたことがなかった。アイデアがとても新鮮。他の製品も教えてほしい」という評価をいただきました。
パンフレットに載った自動脱蜂器、温湿度管理アプリなどにも大きいご関心を持っていただいたと思います。過去に園芸や畜産業に携わったお客様からは「昔は悪臭でとても困っていた」というご相談があり、デソンのKさんが自社のオゾン殺菌機を紹介しました。
一般の方や、学生の来場者様もたくさんいました。一番印象に残っているのは、大手グローバル楽器メーカーでお勤めするお客様で、お話を伺うと「高校1年生の息子がいるのですが、進路を生物学にしようとしています。しかし将来のことで心配でどのような職業があるのか気になります」という状況でした。デソンのKさんは親切に事業内容を説明し、Kさんからの応援のメッセージにはお客様から関心を持っていただけました。
また、ResorTechにはKOTRA(大韓貿易投資振興公社)も参加していて、グローバルウェイとデソンとの相談の時間もいただけました。相談内容は、これから日本で事業を展開していく中で必要な製品テスト、通信問題などをどのように検証し、解決していくかについてでした。
外国の製品を日本で販売することになるため、これからいろいろ解決すべき課題もあるようです。Kさんの方は、KOTRAの仲介で今月からはより詳しい内容を作成する予定です。
たくさんのお客様が訪問してくだり、あっという間の2日間でしたが、グローバルウェイが何をしているのかを改めて沖縄の皆様にお知らせできました。
テクノロジーで沖縄の産業を支える主旨で開催されたResorTechで、養蜂のIoT化について語れた貴重な経験だったと思います。また、養蜂専門家ではない現地の住民や学生さんも深い関心を持ってくださり、沖縄での養蜂の人気の高さを実感できました。今まで関わりがなかった養蜂展示を通して、私も通訳としての成長にもつながり、人間としての視野も広がったと思います。
デソン社との連携は関税・通信の問題など、まだまだ共にに解決すべき課題が幾つか残っています。ですが、これから変化する養蜂場の姿や養蜂作業のことを想像すると楽しみです。
ミツバチを安全に守りながら誰もが簡単で楽に好きな養蜂ができる日々は、もはや遠い未来の話ではないと思います。
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最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事を読んで、グローバルウェイにご関心をお寄せいただけたら幸いです。
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